理事長 畑 恒土

年頭に当たって

わが国では多くの若者がハロウィンを楽しみ、クリスマスを祝い、お正月を迎えて初もうでに出かける。

この宗教に対する寛容さが世の中を平和にしているのだと思います。

「受け手になったときに安心できる医療福祉システムの構築」これが診療所を開設するときに掲げた目標であり、在宅医療における患者医療者関係が当たり前になればそれに近づけると考え在宅医療に取り組んできました。

しかし、受け手とはあいち診療会の利用者だけではありません。「医療福祉システム」だから我が国全体でなければならないのです。

地球の平和とは

ウクライナで悲惨な戦争が始まったかと思えば、パレスチナでも戦争が始まっています。このつまらない争いが私たちの生活に影を落とすことは周知のことです。私の家の墓は曹洞宗の寺にあり母は洗礼を受けていますが父と一緒に入っています。

神様・仏様がいたとしてもそれを人間が伝えると多くの間違いを起こすことは歴史が語っています。

コペルニクスが地球が動いていると「天体の回転について」を著作して逝ったのが1543年、其れを支持したガリレオ・ガリレイがローマ教皇の宗教裁判で有罪とされ、その無罪を宣言したのが1983年、私が生まれた後の話です。自説の誤りを修正できない人たちが世の中を動かしてきたのは過去のことではありません。わが国でも豊臣秀吉が統一するまでは戦国時代でした。統一の目的は戦(いくさ)のない世界です。

そのために多くの人が戦い死んでいきました。そして少数民族はその文化すら継承できなくなっています。

今の地球は戦国時代です。地球が平和になるためには、誰かが力で支配しきることが必要なのでしょうか。

子どもたちのために

現在地球の人口は80億人を超えており、すべての人間が日本的食生活を送ると地球上に住めるのは61億人、アメリカ的食生活では27.5億人と言う研究もあります。

それも今の化学肥料や農薬を使用しての農業生産を元にしての話であり、化学肥料や農薬の使用が地球温暖化の原因ともいわれています。飽食の時代と言われる中、地球上には飢餓に苦しむ人が8億人以上いるといい、わが国でもこの1年で食べることに困った人が20人に一人いると言います。 

地球に視点を置けば日本民族は間違いなく少数民族です。建物などを破壊しつくすことは簡単です。その時出来上がる地球国家は、日本のように宗教に寛容である地球であってほしいと思います。

子供たちの為に私たちには何ができるのでしょうか。

あいち診療所 野並 院長 野村 秀樹

あけましておめでとうございます。

COVID – 19が感染症法の5類となって半年余りが過ぎました。街中にも人の姿が戻ってきているのを見ると何となくうれしく感じます。
やはり人間は社会的生き物なのだと思います。

昨年1年間のあいち診療所野並は引き続きCOVID – 19対応をしながら通常外来も行ってきました。

COVID – 19の軽症化やワクチン普及とともにスタッフの経験値が上がったこともあり、おととし以前と比べると比較的落ち着いて診療にあたることができました。感染対策は引き続き実施しているため、感染症疑い場合には現在も車内待機や感染室対応とさせていただいております。ご不便をおかけしますがご容赦ください。

また、昨年から待合室のレイアウトや診察室の雰囲気が変わっています。気付いていただけました?より親しみやすい診療所を目指してベテランも新人も一緒に考えた成果です。まだまだ不十分とは思います。

お気づきの点があれば気軽に教えてください。
今年は、診察以外で診療所を知ってもらう機会作りや地域への出前講座・健康相談など、新型コロナ禍ではできなかった地域の皆様とのつながりを深める活動ができればと思っています。
本年もよろしくお願いいたします。

あいち診療所 滝の水 院長 岡崎 嘉樹

2024年 新年のごあいさつ

「ねえ先生、とってもいいことがあったの。」とAさんは目を輝かせて言った。 11月初めの訪問診察の時のことである。「先生の言った通り、お地蔵さんが宝物を持ってきてくれた。」と言うのだ。

その1週間前に、Aさんは訪問看護師と近所のお地蔵さんまで行き、ピンクの毛糸で編んだ新しい服に着替えさせてあげてきたのだ。一人では行けないので、ようやく着せてあげることができたと喜んでいた。

当日の訪問診察時に「それはいいことをしましたね、お婆さん。」と私は言った。昔話「傘地蔵」の一節である。「今夜、お地蔵さんがやってきて、玄関に宝物をドサッと置いて行くよ。」と言い、二人で笑った。

翌日、Aさんに娘さんから電話があり、何年かぶりに親子でお伊勢さんに行くことになった。

Aさんの話では、娘さんが急に母親と旅行に行く気になったとのこと。お地蔵さんは直接やって来なかったが、娘さんに感謝の想いを送り、娘さんが母親を旅行に誘ったと思われる。
私は以前から恩は巡っていると感じている。恩を受けた人に直接「恩返し」ができなくても、他の人に親切なことをすると、それが巡り巡って、自分や自分の身の回りの人がまた親切にしてもらえると言う経験を何度もしているからだ。これを「恩送り」と言うらしい。

見返りを求めない親切は、きれいな波動となって周りに伝わり、その波動を感じた人が、波動を発信した人に引き寄せられ、親切の連鎖が起こるのではないだろうか。
今年1年、皆様が良い年を迎えられますようにお祈りいたします。