あいち診療会 理事長 畑 恒土

コロナショックが世界中を走り回る今日この頃、多くの人が生活様態を変えざるを得なくなりました。

病院でも、老人ホームなどの施設でも面会が制限され、外食も制限され、そのことで生活が困窮を極めている方も少なくありません。

しかしつらいことが続く反面、良い面もあります。医療機関への受診が減りました。自宅で経過を見ているうちに症状が治まり放置しても自然治癒する病気が少なくないことに気がついた方もいらっしゃると思います。

我が国の医療システムが他国の追随を許さない最大の要因は国民皆保険制度による医療への敷居の低さにあるといえます。

しかし最近生活が苦しいことから、国民健康保険料の未払いの方が増えています。そういう方は医療機関で全額の支払いを求められることから、受診したくても我慢せざる得ないと言います。

更に年十月からは一定の収入のある高齢者約370人の医療費の負担が2割に上がります。

年収200万以上ですから必ずしも楽な生活をされている方とは限りません。この人たちの受診抑制が心配です。

医療費削減の最大のポイントは、病人を減らすことです。現在この目的ではあまり予算が使われていません。

コロナの騒ぎで感染しないようにマスクをしたり、密を避けたり、病気にならないような暮らしも求められました。

生活の仕方によって病気を少なくすることが可能なのです。

医療保険は病気に対して支払われるものであり、病気の予防を考えた物ではありません。

あいち診療会の目的は、皆様の幸せであり、その根底には皆様の健康が維持される必要があると考えています。

病気になる前に気軽に訪れることの出来る診療所、あいち診療所はそれを目指します。

病気にならない様に生活を整えることは看護師が得意とすることです。「今日は看護師さんに相談があってきました」そんな方をお待ちしています。

あいち診療所 野並 院長 野村 秀樹

新型コロナの流行に翻弄された1年が終わり、また新しい年がやってきました。皆様方にとって昨年1年はどのような年だったでしょうか?また、今年1年にどのような期待をしていますか?

昨年、日本でも第4波、第5波と患者数が急増して医療崩壊と騒がれました。重症になっても診察すら受けられない状況に、地域医療体制の脆弱さが露呈しました。一方で明るい話題もありました。諸外国と比べて出遅れていた新型コロナワクチン接種は急速に進み死亡率は激減しました。1年延期された東京オリンピックも賛否両論の中で行われ、多くの日本選手の活躍を目にすることができたのも明るい話題のひとつかと思います。

私たちにとっても、激動の1年でした。診療会にとって、とても大切な方とのお別れがありました。

診療所では様々な新しい取り組みをしました。多くの方に利用していただいた新型コロナワクチン接種、新型コロナ患者様への外来診療や往診。また、最近ではハイリスク軽症者への中和抗体療法も実施できるようなりました。第4波、第5波の反省から、この地域においても、再流行に備えて行政や地域の病院とも協力して地域医療体制作りも進みつつあります。

こうしてみると、少なくとも医療に関しては少しづつ良い方向に進んでいると感じます。実際、ワクチンと治療薬が利用できるようになり、新型コロナに対しても地域の診療所の役割が増してきました。

「地域で暮らす」を支え続ける診療所として、今まで以上に頼りにされるよう努力してゆきます。

まだまだ暗いニュースが多い世の中ですが、少しでも明るい話題が増える1年であることを願っています。本年もよろしくお願いいたします。

あいち診療所 滝の水  院長 岡崎 嘉樹

闘病をされている方も介護されている方も、新しい年を無事迎えられたことをお慶び申し上げます。

また、残念ながら新年を待たずにお亡くなりになった方の介護者の方もご苦労様でした。

相手の一言で、その人の優しさを感じることがあります。数年前、郵便局で学資保険のパンフレットをいただきました。「娘がもうすぐ結婚するので」と言ったところ、職員の方が「それはおめでとうございます」と言われた後に「でも、お寂しくなりますね」と『2つ目の言葉』をかけられ、ドキッとしました。相手の気持ちを察する優しさを感じたからです。

患者さんのご家族に「あと十分ぐらいで着きます」とお電話したときに、「わかりました」の後に「お気をつけてお越しください」と言ってくださる方もいらして、その人の優しさを感じる時もあります。

それ以降、私も『2つ目の言葉』をかけるようにしています。

圧迫骨折で寝たきりだった方が自分で立てるようになったときは、「良かったですね」の後に「リハビリを頑張ったおかげですね」とか、「奥様の支えがあったからですね」とか、そのご家族にあった言葉を選び、ともに喜ぼうと思っています。

また、気管切開されている方が首元にスカーフをして、お孫さんの結婚式に参加されたときがありました。

写真を見ながら、「式に参加できて良かったですね」の後に「首元のスカーフ、おしゃれですね」と付け加えたところ、とてもうれしそうな表情をされたことを覚えています。

今年もたくさんいいことがあって、皆様と一緒に喜びを分かち合いたいです。

もちろん困ったこと辛いことも、お力になれると思いますので、気軽に相談してくださいね。

あいち診療所からのお願い

感染対策として受診の際には左記の点にご協力お願いいたします。

●診療所に入る際には、マスク着用、手指衛生、体温測定にご協力お願いします。

●発熱や感冒症状など感染症が疑われるときは、受診前の事前電話をお願いします。

あいち診療所野並(052)895ー6637

あいち診療所滝の水(052)878ー1212